水宮神社の歴史

ようこそ水宮神社へ

吾輩は水宮神社に使へる蛙である。当社はその昔、里修験として活動し、室町時代になって魔訶山般若院を創建。当時は神様と仏様が仲良く同居して力を合はせ、真心こめて加持祈祷がなされてゐた。病気で患ふものあれば医者に代はって祈り、争ひ事や相談事あれば弁護士の顔になって解決し、家庭で悩み事などあれば教育者となって相談相手になってきた。傍ら寺子屋を営み吾輩を始め多くの仲間を教へ導き育ててくれた。吾輩はあるとき、人間のやうに立って歩いてみたいと思ひ、神様にお願ひしたところ、その願ひが叶ったのだが、立ってみたら吾輩の目玉は後ろになってしまひ、前に進むのが不自由になってしまった。元の姿に戻れるやう、再び神様にお願ひしたが許されず、泣きべそをかいて困ってゐたところ、大日如来様が憐れんで元に戻してくれた。それ以来、何かにつけて神様のお手伝ひするやうになった。明治元年神仏分離令により、神様と仏様とが仲良く同居してゐたにも拘はらず、別れる事になり、御本尊様は志木市の中道不動堂に移された。のちに不動堂の御威光は近在近郷に轟き渡り隆盛を窮めたのである。これを機に般若院は神社に改まり、神々の中でも最も高貴で日の恵みを与へ下さる天照大神、安産、子育ての神として名高き木花開耶姫命、八岐大蛇の英雄で厄除け、病気快復、諸難除の素戔嗚命、家内安全、交通安全、必勝、健康開運の神として八幡様に祀られてゐる誉田別命、縁結び、幸福、医薬、開発の神でのちに天照大神に国をお譲りした後、死後の世界である幽世の大神と仰がれてゐる大国主神、そして生きていくのに最も大切な水を司る罔象女神、天部十二尊がお祀りされてゐる。ちなみに吾輩も田植へが始まると、田んぼの守り神様として崇められてゐるのだ。甘十楽氏の著書、富士見市昔話「歌蛙」に“梅雨呼ぶや 水処蛙の 鳴き合はせ”武州水子の蛙は歌が上手で歌蛙と言はれ「ケローケロクワックワッ」と美声で歌ひ響かせるのだが、昨今は環境の変化で田んぼも居心地が悪く、なかには歌蛙の合唱がうるせぇから退治しろと悪たれをたたく者もゐて弱り果ててゐたところ、心深き人が神前に狛蛙を設けてくれたのだ。近頃は吾輩にあやかって美しい声が出ますやうに、歌が上手になりますやうにと手を合はせに寄る人もゐるのだ。平成二十九年当社にとって予想もせぬ事が起きた。それは志木市のお取り計らひによって、実に百五十年ぶりに御本尊様が身支度も新たに整へて当社に里帰りしたのである。お蔭で神様と仏様が再会でき、再び同居する事となった。吾輩も神様の使者として世の為、人の為に一層力を尽くしたいと思ってゐる。先づは訪れる人が無事蛙(帰る)事を願って。

狛蛙

2-history2_03

狛犬ではない…狛蛙!
水宮神社の社殿前に並ぶのは狛犬ではありません。
水に縁のあることから、全国でも珍しい狛蛙(コマガエル)となっています。ユーモラスなお顔の一対の「阿(社殿向かって右)」、「吽(社殿向かって左)」の狛蛙。お参りの時はぜひご覧になってください。

水宮に伝わる古くからの伝承<狛蛙ものがたり>

昔々、この地に、人間のように立って歩きたいと願う蛙がいました。
そこで蛙は、熱心に願をかけ、二本足で歩けるよう祈りました。そしてついに願いが叶い歩けるようになったのです。
しかし、立ってしまうと蛙の目は後ろになってしまい、うまく歩くことができません。蛙はもう一度願をかけ、元のように戻れるよう祈りました。
「立って歩きたい」、「やっぱり元に戻してほしい」、ころころ心が変わる蛙に神様も怒ったのか、簡単には許しません。
困り果てたころ、大日如来(不動明王)様が元に戻してくれました。
戻った蛙は二度と立って歩きたいとは思いませんでした。
蛙は、「旅先から無事かえる」、「失くし物がかえる」、「若がえる」などとかけられ、今も願をかけにお参りされる人が絶えません。

狛蛙(ミニチュア置物)

2-history2_06

初穂料 3,000円
当社では、マスコットである狛蛙のミニチュアをご用意しております。
社殿前の狛蛙を忠実に模したもので、カエル=「帰る」にちなんで、交通安全、家内安全の願いをこめて、皆様にお頒かちするものです。神棚、机、玄関等に大切にお飾りください。
ご希望の方に狛蛙をお送りします。お電話あるいはFAXにて、名前、住所、電話番号、希望数をお伝えください。初穂料お振り込み用紙と共にお送りします。

【お支払方法】
商品と一緒に「当社の口座番号」を送らせていただきます。到着次第、10日以内にお支払いください
【発送日数】
商品の発送は1週間前後かかります。
【お問い合わせ】
TEL:049-251-7520 FAX:049-254-1899

御神木の銀杏

his01

健康・長寿・出産・授乳の御神徳!
水宮神社の御神木は社殿脇にある銀杏の木で樹齢350年ほどの古木です。
幹から根の一部である気根が成長し、まるで女性の乳房のように下がっております。
このような木は全国的にも珍しく、関東ではほとんど見ることができません。
水宮神社の御神木として健康・長寿・出産・授乳の御神徳があるとされ、厚い信仰がよせられています。

水宮神社の6柱の御祭神

2-history2_10

天照大神(あまてらすおおかみ)

日本の神々の最高神、太陽の女神で日の恵みを与えてくださる神様

素戔鳴命(すさのおのみこと)

天照大神の弟神で厄除、諸難除、縁結びの神様

木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)

霊峰富士山の御祭神で安産、子育ての神様

誉田別命(ほんだわけのみこと)

別名応神天皇、八幡神社の御祭神で国家鎮護健康、開運の神様

大國主命(おおくにぬしのみこと)

出雲大社の御祭神で縁結び、農業、医療等の神様

罔象女神(みずはのめのかみ)

水や雨を司る神様